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勝間式「利益の方程式」について

2008年04月23日−税理士 名古屋市/名古屋の税理士事務所

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 公認会計士 勝間和代さんの本が売れていますね。



勝間式「利益の方程式」

この本の中で勝間さんは次の「利益の方程式」があると書かれています。


 利益 = (顧客当たり単価− 顧客当たり獲得コスト− 顧客当たり原価) × 顧客数


 この利益方程式が、中小企業経営者の意思決定に使えるかを私なりに考えてみたいと思います。

 たとえば、折込チラシを1万部の新聞に入れる場合を考えます。
(商品の売価と原価の差額を2,000円とします。)

 チラシ作成代に折込代を合計して1枚あたり10円かかるとすると、 
 顧客獲得コストは、10円×1万枚=10万円
 反応率1%の100個売れる前提で、顧客当たり獲得コストを計算すると10万円÷100個=1,000円となります。

・100人が購入した場合
 予想利益=(2,000円−1,000円)×100個=10万円

・10人しか購入しない場合でも
 予想利益=(2,000円−1,000円)×10個=1万円

と利益が出ると間違えがちです。

(間違えるわけないって。80人だったら間違いに気づきますか。)


 売れる個数により、顧客当たり獲得コストが変化しますから、
 10個の場合の顧客当たり獲得コストは10万円÷10個=10,000円となります。
 予想利益=(2,000円−10,000円)×10個=△8万円が正解。

 予想売上個数ごとに、顧客当たり獲得コストを計算しなくてはなりません。


 これに対して私が普及に力を入れている「戦略MQ会計」(西順一郎氏考案)の考え方で計算した場合には、

 チラシ印刷代は、どれだけ売れようと10万円(固定費)ですから、

・100人が購入した場合
 予想利益=2,000円×100個−10万円=10万円

・10人しか購入しない場合
 予想利益=2,000円×10個−10万円=△8万円(赤字)

間違えないですね。

予想売上個数ごとに計算する必要がありません。


そしてどれだけ売れなければ赤字になるかを計算すると

  10万円÷2,000円=50個

と簡単に計算できますね。



勝間さんの利益方程式では、結果が出てからの利益計算は正しくできますし、事前の目安にはなります。

しかし結果の出ていない予想の段階では、利益計算を正しく算出しようとすると計算が大変ですし、わかりにくいと思います。


  予想数量によって単価が変わる。

 →1つ売れたらいくら利益が増えるか単純に計算できない

 →最低いくつ売れば赤字にならないか、いくつ売れば目標利益に到達するかの計算ができない

 →意思決定には使いにくい・わかりにくい


となってしまいます。


 忙しい経営者は予想売上数量ごとに単価計算をしてられません。

 チラシの場合の顧客獲得コストは「固定費」と考えればよいのです。


 勝間さんの利益方程式は、変動費と固定費が混ざった状態、まさに、製造業や建設業でいうFC(全部原価計算)と同じ状況になっています。

 完全に売上数量に比例しないものは「固定費」(変動費第一主義)ですから、顧客獲得コストは固定費(非比例費)とするというのが戦略会計的にはすっきりします。



【勝間和代さんから下記のような反論をいただきました。これは考え方の違いなのでその
まま掲載しますが、ご本人は事前に計算するための式だとコメントされています】


勝間です、書評をありがとうございます。顧客獲得コスト(以下、CAC)の計算が私の意図と違いますので、コメントします。

10万円でチラシを作って、100人の顧客を得られた場合は、 100,000÷100=1,000円ですが、 10人しか購入ししないときは 100,000÷10=10,000円です。 したがって、利益は出ません。

 これは、売価を考えなくても、明かです。 レスポンス率が頭に入っていれば、CACは一瞬で計算できます。 というか、このCACを一瞬で計算できるかどうかが、すべての鍵なのです。

 すなわち、売価2,000円の商品を、10万円のチラシで獲得するのには、1万人に対するレスポンス率が1%ないと、原価前で50%の利益率が確保できない、ということを計算するのが、この式のミソです。
 だからこそ、意志決定で一瞬で使えるのです。マーケティングの実務に従事している人でしたら、すぐにわかると思います。 チラシを打てるか打てないかの判断にまず、使うのです。 ご理解いただけると幸いです。

(勝間さんのコメントはここまでです。)


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posted by 税理士 名古屋/名古屋市緑区のよねづ税理士事務所 at 22:07 | Comment(1) | 日記
この記事へのコメント
勝間です、書評をありがとうございます。

顧客獲得コスト(以下、CAC)の計算が私の意図と違いますので、コメントします。

10万円でチラシを作って、100人の顧客を得られた場合は、

100,000÷100=1,000円ですが、

10人しか購入ししないときは

100,000÷10=10,000円です。

したがって、利益は出ません。これは、売価を考えなくても、明かです。

レスポンス率が頭に入っていれば、CACは一瞬で計算できます。

というか、このCACを一瞬で計算できるかどうかが、すべての鍵なのです。

すなわち、売価2,000円の商品を、10万円のチラシで獲得するのには、1万人に対するレスポンス率が1%ないと、原価前で50%の利益率が確保できない、ということを計算するのが、この式のミソです。

だからこそ、意志決定で一瞬で使えるのです。マーケティングの実務に従事している人でしたら、すぐにわかると思います。

チラシを打てるか打てないかの判断にまず、使うのです。

ご理解いただけると幸いです。
Posted by 勝間和代 at 2008年04月23日 23:05
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